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執筆・確認:みんなの副業 編集部(株式会社NO CAP)/最終確認日:2026年9月3日/確認方法:所得税基本通達35-2(令和4年10月改正)、国税庁 意見公募結果、タックスアンサーNo.1500・2250・2072を編集部が確認
副業の収入を「雑所得」で申告するか「事業所得」で申告するかは、青色申告の65万円控除が使えるか、赤字を給与と相殺できるかを左右します。2022年10月の国税庁通達の改正で判断基準がはっきりし、「帳簿をつけているか」と「収入300万円」が分かれ目になりました。
判定の基準(所得税基本通達35-2)
通達は「社会通念上事業と称するに至る程度で行っているか」で判定するとしたうえで、「帳簿書類の保存がない場合(収入金額が300万円を超え、かつ事業所得と認められる事実がある場合を除く)は、業務に係る雑所得に該当する」と明記しています。国税庁が意見公募の結果で示した整理は次のとおりです。
| 帳簿書類の保存あり | 帳簿書類の保存なし | |
|---|---|---|
| 収入300万円超 | 概ね事業所得 | 概ね業務に係る雑所得 |
| 収入300万円以下 | 概ね事業所得(※) | 業務に係る雑所得 |
※帳簿があっても「収入が僅少」「営利性が認められない」場合は個別に判断されます。国税庁は例として「例年300万円以下で主たる収入の10%未満」「例年赤字で解消の取り組みがない」を挙げています。
雑所得のままだと何ができないか
- 損益通算ができない:副業が赤字でも給与所得と相殺できない(No.2250)
- 青色申告ができない:青色申告は不動産・事業・山林所得の人が対象で、雑所得は対象外
- 控除がない:事業所得なら使える青色申告特別控除(最大65万円)がない
事業所得で青色申告するための条件
| 控除額 | 条件 |
|---|---|
| 65万円 | 複式簿記で記帳し、貸借対照表・損益計算書を添付して期限内申告、かつe-Taxで提出(または優良な電子帳簿保存) |
| 55万円 | 上と同じで、e-Tax・電子帳簿保存の要件を満たさない場合 |
| 10万円 | 上記に当たらない青色申告(簡易な帳簿) |
青色申告をするには、その年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を提出しておく必要があります(開業から2か月以内なら随時可)。開業届と申請書の出し方・出す前の注意点は開業届と青色申告は副業でも出すべきかで解説しています。複式簿記は会計ソフトを使えば簿記知識なしでも作れます。
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会社員の副業ではどう判断するか
- 年数十万円で帳簿をつけていない → 雑所得で申告する。これが最も多いケース
- 継続的に受注があり、帳簿をつけて事業として育てるつもり → 開業届+青色申告承認申請を出し、事業所得で申告する。65万円控除は所得税率20%の人で年13万円前後の差になる
- 「赤字にして給与の税金を減らしたい」目的 → 通達が「営利性が認められない」例として挙げている類型に近く、事業所得とは認められにくい。おすすめしない
注意点
- 区分は自分で選ぶものではなく、実態で判定されます。帳簿があっても実態が伴わなければ雑所得と判断されることがあります。
- 雑所得でも、前々年の収入が300万円を超えると書類の5年保存義務、1,000万円を超えると収支内訳書の添付が必要です(副業の経費と保存のルール)。
- 給与を1か所から受けていて年末調整を受けている会社員の場合、給与以外の所得(収入から経費を引いた額)が年20万円を超えると所得税の確定申告が必要です。20万円以下でも住民税の申告は別に必要です(お住まいの市区町村へ)。
あわせて読む
- 開業届と青色申告は副業でも出すべきか … 期限・65万円控除・出す前の注意点
- 副業の確定申告のやり方 … 6ステップの手順書
- 副業の法人化はいつ考えるか … 税率の構造で判断する
確認元
- 所得税基本通達35-2(令和4年10月7日改正)/国税庁「所得税基本通達の制定について」の一部改正に係る意見公募の結果
- 国税庁 タックスアンサー No.1500・No.2250・No.2072
この記事に書いた制度の内容は 2026年9月3日 に国税庁・総務省・各自治体の公表資料で確認しました。令和8年分(2026年分)の申告日程・様式は国税庁の正式発表(例年1月)で最終確認してください。個別の税務判断は税理士または税務署にご相談ください。
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