副業の住民税を「自分で納付」にする方法|会社に知られる経路と、選べないケース

執筆・確認:みんなの副業 編集部株式会社NO CAP)/最終確認日:2026年9月3日/確認方法:地方税法(e-Gov)、東京都主税局、文京区・足立区・朝霞市などの住民税案内、国税庁 確定申告書等作成コーナーの解説を編集部が確認

会社員の副業で「会社に知られる」経路の大半は、住民税の通知です。確定申告書で「自分で納付」を選べば副業分の住民税を切り離せますが、アルバイトなど給与型の副業には使えず、赤字の場合や自治体の運用によっては選択が通らないこともあります。このページでは、仕組み・手順・例外を自治体の公開情報にもとづいて整理します。

なぜ住民税で分かるのか:特別徴収の仕組み

市区町村は毎年、前年の所得をもとに住民税を計算し、5月31日までに勤務先へ「特別徴収税額決定通知書」を送ります(東京都主税局)。勤務先はその通知に従って6月から翌年5月まで給与から天引きします。副業の所得も同じ通知に合算されるため、給与から想定される税額より多いことで、経理担当者に「他に所得がある」と分かる、というのが実際の経路です。なお通知に記載されるのは税額であって、副業の内容や金額の内訳は載りません(足立区・朝霞市の案内)。

手順:確定申告書第二表で「自分で納付」を選ぶ

副業分を普通徴収にする

  1. 確定申告書第二表の「住民税・事業税に関する事項」を開く
  2. 「給与、公的年金等以外の所得に係る住民税の徴収方法」で「自分で納付」に○をつける(作成コーナーでは選択式)
  3. 申告後、副業分の住民税は自分宛ての納付書(6月ごろ)で納める。給与天引き分には合算されない

作成コーナーの手順全体は副業の確定申告のやり方にまとめています。住民税の申告だけをする場合(所得税の申告が不要な20万円以下の人)も、市区町村の申告書に同様の選択欄があります。

使えないケース・通らないケース

状況 結果 根拠
副業がアルバイト・パートなど「給与」 普通徴収は選べない。複数の給与は合算して主たる勤務先から特別徴収 地方税法321条の3。足立区「給与に係る住民税をすべて主たる給与の事業者から特別徴収」、朝霞市「給与所得について普通徴収の選択は認めない」
副業が赤字で給与所得と相殺される 特別徴収になる場合がある 文京区「給与所得以外の所得がマイナスの場合や、申告の内容によっては…特別徴収となる場合があります」
第二表の欄を未記入 自治体によっては自動的に特別徴収 足立区「令和6年度以降、欄未記入は自動的に特別徴収」
自治体の運用 按分方法や運用は自治体ごとに差がある 各市区町村の案内で要確認

現実的な結論

  • 雑所得・事業所得の副業(クラウドソーシング、モニター、ネット販売など)なら、「自分で納付」を選べば副業分の住民税は切り離せる
  • 給与型の副業(アルバイト)は制度上切り離せない。就業規則で副業が認められているかを先に確認する(会社員が副業を始める前に確認する4つのこと
  • 住民税は「会社に知られない方法」ではなく「正しく分けて納める方法」と考えるのが実務的。就業規則違反の副業を隠す手段にはならない

注意点

  • 「自分で納付」を選んでも、自治体の処理で特別徴収になることがあります。6月の通知を確認し、意図と違えば市区町村に問い合わせてください。
  • 所得税の申告が不要(副業所得20万円以下)でも、住民税の申告は必要です。申告しないと後日、市区町村から連絡が来ることがあります。
  • 給与を1か所から受けていて年末調整を受けている会社員の場合、給与以外の所得(収入から経費を引いた額)が年20万円を超えると所得税の確定申告が必要です。20万円以下でも住民税の申告は別に必要です(お住まいの市区町村へ)。

あわせて読む

確認元

  • 地方税法317条の2・321条の3(e-Gov法令検索)
  • 東京都主税局「個人住民税の特別徴収推進ステーション」
  • 文京区・足立区・朝霞市の個人住民税案内/国税庁 確定申告書等作成コーナー「住民税の徴収方法の選択」

この記事に書いた制度の内容は 2026年9月3日 に国税庁・総務省・各自治体の公表資料で確認しました。令和8年分(2026年分)の申告日程・様式は国税庁の正式発表(例年1月)で最終確認してください。個別の税務判断は税理士または税務署にご相談ください。

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