国内の労働者不足解消がテーマである「働き方改革」は、これまではあまり労働力として計算されていなかった主婦、高齢者を「労働力」として期待すると共に、各企業に効率の良い働き方をしてもらい、空いた時間はさらに他のお仕事をしてもらう、いわば「副業促進」の狙いもあります。そのため、働き方改革は「副業解禁」だと囁かれています。
事実、副業を解禁する企業も増加傾向にあるので改めて副業をと考える人も増えているのではないでしょうか。
一方で副業に興味はあっても何をしてよいのか分からない「副業初心者」が多いのも事実。
そこで、副業の初心者でも稼げる副業と、副業をこなすポイントをチェックしてみましょう。
クラウドソーシングは初心者でも安心
ネット上でクライアントを見つけて仕事をこなし、報酬をもらうクラウドソーシングは副業の中でもオススメです。
クラウドソーシングは登録無料なので、メールアドレスさえあれば今すぐ始められます。
プログラミング等高等技術が求められるものからライティングなど誰もが始められる案件まで多種多様です。
クラウドソーシングのポイントは「ネット環境があれば誰でもできる」点です。
副業を考えた時、履歴書の用意や会社が終わってからできるのかなど様々な不安があるはずです。
副業を頑張り過ぎて本業に支障をきたすようでは意味がありませんが、クラウドソーシングは出社する必要もありませんし、自分のペースで行えるものもあるので疲れている体に鞭打って職場まで足を運んで副業を頑張る必要はありません。
仕事をするしないを抜きに、登録すればどのような仕事があるのかを確認できるので興味本位で登録してみるのも良いでしょう。
クラウドソーシングも多々登場しているだけに、自分の興味のある案件の多いクラウドソーシングを選ぶと良いでしょう。
転売も副業ではオススメ
副業初心者でショッピングに興味がある人は転売もオススメです。
転売の極意は「安く買って高く売る」です。
テクニックよりも情報収集がカギです。
「利益のために」と思うと興味のないジャンルの情報収集を行わなければならないので苦痛を伴いますが、ショッピングが好きな人であれば商品を見ているだけでも楽しいのではないでしょうか。
様々なECサイトをチェックしていれば、同じ商品でも安く売られている所を見つけられるものです。
その商品を高く売る。これだけで「転売」になります。
何よりも情報収集が大切ですが、ショッピング好きであれば好きな商品を見ている楽しい時間が情報収集になりますし、安く仕入れたものがどれくらいの値になるのかゲーム感覚も楽しめます。
登録制派遣バイトは初心者にピッタリ
副業初心者にはこちらもオススメです。
登録するだけで仕事をするしないは自由です。お仕事も基本的には簡単なものばかりで、スキルが問われるものはありません。
言わば「誰でもできること」をするだけなので、本業と比べると楽に感じることでしょう。
働きたくなったら派遣会社に電話するか、あるいは派遣会社がリリースしているアプリ、あるいはサイトから申し込みするだけで仕事を斡旋してくれます。
副業を行うにあたって、まず初心者が壁に感じるのは「仕事の見つけ方・探し方」ですが、派遣事務所に登録しておけば、仕事探しは派遣事務所が勝手に行ってくれるので当日仕事を行うだけです。
日払いに対応している所もありますので、体を動かしたい人にピッタリの副業です。
注意点としては、必ずしも自宅近くとは限らないだけに、場合によっては交通費の出費がかさむ点です。
ポイントサイト
がっつりではなく、お小遣い程度でと考えるならこちらも良い副業になるでしょう。
企業広告を見ることでお小遣いをゲットできます。
ポイントサイトは登録するだけですぐに始められる点や、スマートフォンだけでも十分な点です。
スキルが問われることもなく、スマートフォンをポチるだけで良いので通勤や退勤の電車の中でも行えます。
一攫千金は難しいものの「もう少しお小遣いを稼ぎたいだけ」の初心者にはオススメです。
副業は長期的視野と短期的視野の二つの視点が大切
副業初心者がこれから副業をと考えた時、長く続けたいのか、あるいはすぐにお金が欲しいのか、どちらなのか明確にすると良いでしょう。
長く続けたいのであれば例え時給が低いとしても家から近く、精神的にも肉体的にも負担が少ないお仕事の方が長続きします。
一方、すぐにでもお金が欲しいのであれば負担よりも額面で考えると良いでしょう。
副業を探す際、「良い副業がないかな」と探すのではなく、まずは自分がどのような目的なのかを明確にしておくと良いでしょう。
ネット、リアル共に選択肢が多いからこそじっくりと選びましょう
クラウドソーシングやポイントサイトなどネットを活用するものもあれば、昔ながらの副業のように現実空間でのお仕事もあります。
どちらが優れているのかではなく、自分に合った副業を探すことが大切です。
なぜなら、国内は産業を問わずに労働人口が減少しています。
働き方改革で副業を事実上「解禁」としたのも、言い換えれば労働者が足りていないので副業に頼らざるを得ない状況だからです。
つまり、売り手市場なので「何でもよい」「自分なんかを雇ってくれるならどこでも良い」ではなく、自分に合った副業をじっくりと選びましょう。
自分の所得とのバランスを考えよう
副業を行うに当たって、どれくらい稼ぎたいのかある程度目星もつけておきましょう。
なぜなら、副業での所得も当然ですが課税対象です。
学生や扶養の枠内の主婦であれば時給がそのまま自分のお給料になりますが、副業の場合、収入は本業での収入に加算されます。
そして、加算された額で所得税や住民税が変わります。
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
195万以下 | 5% | 0円 |
195万を超え 330万以下 | 10% | 97,500円 |
330万を超え 695万以下 | 20% | 427,500円 |
695万を超え 900万以下 | 23% | 636,000円 |
900万を超え 1,800万以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万を超え 4000万以下 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万超 | 45% | 4,796,000円 |
上記が所得税の割合です。
例えばですが、年収300万円の人が副業で30万円以上稼いだ場合、トータルでの年収が330万円になりますので税率が10%も変わります。(控除額も大きく変わりますが)
副業を行っても同じ所得税の割合であれば特に意識する必要はありませんが、副業によって税率割合の区分が変わるラインにいる場合、稼いだ方が得なのか、あるいは稼がなくても変わらないのか計算しておくと良いでしょう。
一つの考え方として、副業を行ってギリギリ所得税の区分が変わるラインになる場合、副業がそこまで旨味のあるものではなくなるので気を付けましょう。
バレるのは税金からだからこそ
副業初心者で、会社に許可を取らずに副業を行おうかなと考えている人もいるかもしれませんが、バレるのは基本的には税金関連からです。
会社は社員の税務を行っていますので、副業で収入があった場合、会社が申告する所得と変わるので住民税や所得税が変わってしまいます。ここで国税庁から会社に問い合わせが入り、バレてしまうケースが一般的です。
バレたくないのであれば所得税や住民税の計算を自分で行う必要があります。
最後に
副業初心者にとって不安も多々あることでしょう。
しかし、副業に関する環境が整えられているのも事実です。
プラスアルファでもう少し稼ぎたいなと思ったらいくらでも副業がある時代なだけに、「副業するかしないか」だけではなく、どのようなプランで働きたいのかまで明確にしておくと良いでしょう。