
残業に上限がついたぶん、収入をどう補うかという問題が残ります。上限規制の中身と、残業と副業で手取りがどう違うのかを、計算の形で並べます。
この記事の目次 5項目
残業の上限はいくつなのか

| 時間 | |
|---|---|
| 原則 | 月45時間・年360時間 |
| 特別条項がある場合の年間上限 | 年720時間以内 |
| 複数月平均 | 80時間以内(休日労働を含む) |
| 単月 | 100時間未満(休日労働を含む) |
| 月45時間を超えられる回数 | 年6か月まで |
この上限は罰則つきです。「上限まで残業させてもらう」という形で収入を増やすことは、制度上できる幅が決まっています。
残業代と副業収入の違いを、計算の形で見る
残業代は割増賃金なので、時間あたりの単価は通常より高くなります。1日8時間・週40時間を超える部分は25%以上、月60時間を超える部分は50%以上の割増です(深夜・休日はさらに別の割増があります)。
| 残業 | 副業 | |
|---|---|---|
| 時間あたりの単価 | 本業の時給×1.25以上 | 案件ごとに異なる |
| 上限 | 法律で決まっている | 本業と通算される場合は同じ上限。業務委託なら通算されないのが一般的(実態により判断) |
| 税・社会保険 | 給与としてまとめて計算される | 所得区分により扱いが変わる |
| 積み上がるもの | 本業の評価・経験 | 別分野の経験、外部の人脈、実績 |
| 止まったときのリスク | 会社の方針ひとつで残業が減る | 案件が途切れる |
参考になる数値
パーソル総合研究所の2025年10月の調査では、副業の時給は平均3,617円・中央値2,083円でした。平均と中央値が離れているのは、一部の高単価な副業が平均を引き上げているためです。多くの人が実際に得ている水準は中央値のほうに近いと読むのが妥当です。
副業としてのメリット・デメリット
| メリット | デメリット・注意したい点 |
|---|---|
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どちらを選ぶかの判断材料
順番に確認する
- 本業の残業がどれだけ確実か。繁忙期だけ、部署の方針次第、といった不安定さがあるなら、副業で分散させる意味があります
- 副業を雇用の形でやるか、業務委託でやるか。雇用なら本業と労働時間が通算されるため、残業と副業を足した合計が上限にかかります
- 時間あたりの単価を計算してみる。副業は準備や学習の時間も含めて割ると、最初の数か月は残業より低くなることが多くなります
- 止まったときにどうなるかを見る。収入源が1本か2本かは、単価とは別の価値です
次に読むなら
- 働き方改革で何が変わったか … 副業に効いてくる3つの論点
- 会社員が副業を始める前に確認する4つのこと … 就業規則・労働時間・住民税・社会保険
- 報酬の決まり方で副業を分けて考える … 時間で決まるもの、成果で決まるもの
この記事で参照した資料
- 労働基準法36条・37条・38条(e-Gov法令検索)
- 厚生労働省「時間外労働の上限規制」関連資料
- 厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(令和4年7月8日改定版)
- パーソル総合研究所「第四回 副業の実態・意識に関する定量調査」(2025年10月28日発表)
この記事に書いた制度と統計の内容は 2026年8月22日 に、国税庁・厚生労働省・総務省など発表元の資料で確認しました。制度は改正されることがあるため、手続きの前に必ず最新の内容をご確認ください。




