
副業を始める手順は、届け出る・選ぶ・登録する・記録する、の4つです。ここでは実際の作業として何をするのかを、順番に具体的に書きます。
この記事の目次 6項目
ステップ1:就業規則を確認して、届け出る

就業規則は事業場に備え付けて労働者が見られるようにする義務があります。総務や人事に聞けば確認できます。見るのは次の3点です。
- 副業・兼業の条項があるか
- 届出制か、許可制か
- 届出の様式と提出先
厚生労働省のモデル就業規則(令和7年12月版)第70条は、勤務時間外に他の会社等の業務に従事できることを原則とし、①労務提供上の支障 ②企業秘密の漏洩 ③名誉・信用の毀損、信頼関係の破壊 ④競業による利益侵害、の4つの場合に禁止・制限できるとしています。
ステップ2:契約の形を決める
| 雇用(アルバイト等) | 業務委託 | |
|---|---|---|
| 労働時間の通算 | される | されない |
| 住民税の徴収方法 | 選べない | 普通徴収を選べる |
| 最低賃金・労災 | 適用される | 原則適用されない |
| 経費 | 給与所得控除 | 実際にかかった額を差し引ける |
本業の勤務時間が長い人ほど、雇用型の副業と労働時間の扱いが異なる業務委託の形が現実的になります。
ステップ3:サービスに登録する
登録から初回入金までの流れ(クラウドソーシングの場合)
- 会員登録する。メールアドレスかSNSアカウントで登録できるサービスが多くなっています
- プロフィールを埋める。ここが空欄だと受注できません。できることを具体的に書きます
- 本人確認と振込先の登録をする。報酬を受け取るために必要です
- タスク形式の小さい案件を数件こなす。評価と実績を先に作ります
- プロジェクト案件に応募する。実績があると通りやすくなります
入金までの期間を確認しておく
サービスによって、締め日から入金までの期間と、振込手数料の負担者が違います。登録する前に「いつ・いくら手元に入るか」を確認しておくと、あとで想定と違うということがありません。
なお、業務委託で直接契約する場合は、フリーランス法により発注側は給付を受領した日から60日以内に報酬を支払う義務があります(2024年11月施行)。
ステップ4:記録を始める
必要なのは収入と経費の記録です。日付・相手・金額・内容の4つが残っていれば、確定申告で使えます。
経費のうち、家賃・通信費・電気代のように生活と混ざるものは家事按分して、仕事に使った割合だけを計上します。床面積や使用時間など説明できる基準で区分できれば認められます(所得税基本通達45-2ただし書)。按分の根拠になるメモは残しておいてください。
また、2022年10月の通達改正以降、帳簿書類を保存しているかどうかが、事業所得と雑所得を分ける目安になっています。記録は税額だけでなく、所得区分にも効いてきます。
登録から始められるサービス
- クラウドワークス … 案件数が多いクラウドソーシング
- ランサーズ … プロジェクト形式の案件が中心
- ココナラ … 自分のスキルを商品として出品する
- マクロミル … アンケートに回答してポイントを貯める
- メルカリ … 不要品を売るところから始められる
次に読むなら
- 副業を初めて始めるときの手順 … 最初の1か月で決めること
- 副業の確定申告はいくらから? … 20万円ルールと住民税の関係
- 会社員のまま業務委託で働くとき … フリーランス法で変わったこと
この記事で参照した資料
- 厚生労働省「モデル就業規則」(令和7年12月版)第70条
- 所得税基本通達45-2・35-2/所得税法施行令96条
- 公正取引委員会「フリーランスの取引適正化に向けた取組」
この記事に書いた制度の内容は 2026年8月22日 に、国税庁・厚生労働省・総務省など発表元の資料で確認しました。制度は改正されることがあるため、手続きの前に必ず最新の内容をご確認ください。




